地図
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　油彩で、花模様の背景に女のコが立っているという絵を描いていました。はじめに背景の花模様を描きます。徐徐に、背景の色が人の形にシルエット状に浮かび上がります。
その途中の状態もいいと思い、作品として成立できるのではないかと思っていました。
　また、下絵を写した段階では、線だけの白描画のようになります。それも作品にしてみたいと思っていました。
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　入れ墨やボディペインティング、あるいは網タイツのように身体に模様が入っている絵も描いていました。その流れで、ヒトガタの中に模様があるものを制作しています。ヒトガタの外に模様が描かれてシルエット状になったものを反転させています。
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　ギリシャの女神クロリスが、ローマの花の女神フローラに変身するというモチーフの絵を2003年に描きました。同じ主題で、黒い花柄レースに覆われた壁面に、花柄と同化していく女性が映し出されていくという映像作品を2004年に制作しました。大阪でしか発表したことのないこの作品を、他のところで発表したいと思っていました。
　新作の人物の上に模様を描いた作品につながるものです。
　紙で作った戦車をレースで覆った作品のシリーズも、このテーマに連なるものがあります。
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　地図というタイトルは地と図のことです。地が図のように見えたり、図が地になったり、図に地が覆われたりしています。
　松山賢個展「地図」は油彩、アクリル画、紙の戦車の立体作品、映像インスタレーションで構成されます。